テレビ朝日土曜日午後の再放送は「新必殺仕置人」 に続いて「必殺仕置屋稼業」が始まった。第1話の「一筆啓上地獄が見えた」は見逃してしまい、「一筆啓上罠が見えた」が最初に観た作品だった。この作品は、新必殺仕置人の愛情無用、解散無用以上の面白さで、必殺仕掛人から翔べ!必殺うら殺しまでの全作品を再放送や市販のDVDなどで観た後でも個人的なBEST1作品である(BEST2は愛情無用、BEST3は解散無用)。
個人的なベスト3作品を立て続けに観たことによって必殺シリーズの魅力に取り憑かれた。ただ、必殺の全作品を観たあとでわかったことは、自分が本当に好きになったのは「必殺仕置屋稼業」と「新必殺仕置人」の阿呆無用から解散無用までの作品だけだったということだった。シリーズを通して面白かったのは「必殺仕掛人」「必殺必中仕事屋稼業」「必殺からくり人」の3作品。その他のシリーズはフィクション・ハードボイルド色のつよい個人的に面白かったと思った作品が個々に好きなだけでシリーズとして好きなものはない。
仕掛人、仕事屋、からくり人の3シリーズは、作品の出来は良いと評価しているが、中村主水や印玄のような個人的に大好きなキャラクターはいなく、面白いけど大ファンだと言えるような作品ではない。
仕置屋稼業の再放送を見始めた時は、新仕置人が仕置人に続く主水シリーズ2作目で、仕置屋稼業は新仕置人に続く主水シリーズ3作目だと思っていた。後に新聞の縮刷版のテレビ欄や本などで必殺シリーズの歴史を調べて主水シリーズは仕置人、仕留人、仕置屋、仕業人、新仕置人、商売人、仕事人と続いていたことを知る。暗闇仕留人、必殺仕業人の名前は聞いたこともなかった(必殺からくり人は覚えやすいネーミングで聞いたことがあった。別の番組でからくり人形が出てきた「隠し目付け参上!」だかの番組と間違って覚えていたが)。
テレビ朝日土曜日午後の再放送は本放送の放映順と同じに新必殺仕置人まで続いていたが、この後なぜか必殺仕置屋稼業、必殺仕業人がもう一度再放送された。仕業人の後は未見の必殺からくり人、必殺からくり人血風編、そして観たかった阿呆無用以前の新仕置人が観られるかと思っていたが、仕業人終了後は、新必殺からくり人が再放送されるという変則的な放送順だった(本来の放送順に戻っただけとも言えるが)。
もし1980年の土曜午後の再放送が新仕置人の後、本放送の放映順通りに「新必殺からくり人」が放送されていたら、その時点で自分は必殺シリーズに対する興味を失っていたのは間違いない。新からくり人の第1話、第2話は面白く観てたはず。特に第2話の「戸塚」は好きなエピソードだった。だが、第3話以降徐々にあまり面白くないなと感じ、新仕置人は面白かったけど新からくり人はそれほどでもないなと感じそのまま必殺シリーズからフェードアウトしていったろう。うら殺しがそうであったように。新仕置人の後、仕置屋稼業をもう一度再放送するという変則的な放送をしたのは、自分を仕置屋稼業と出会わせるためだったとしか思えない。大袈裟だけれど運命の出会いだったといえる出来事だった。